< 2008北京オリンピック男子アジア予選愛知・豊田大会 >  

※ 本大会結果は、スポーツ仲裁裁判所(CAS)の裁定により無効となり、1/30・日本で行われた北京アジア予選再試合(男子)
   の結果が認められました。その結果、北京オリンピック出場アジア代表権は 韓国 に、北京オリンピックIHF世界最終
   予選出場権は 日本 が獲得することになりました。(2008.3.20)。
試合結果   <9月1日(土)>   <9月2日(日)>   <9月3日(月)>
 
<9月4日(火)> <9月5日(水)> <9月6日(木)>
 
星取表
<最終順位>   1位  クウェート(4勝)   ※北京オリンピック出場アジア代表権を獲得
2位 韓 国(3勝1敗) ※北京オリンピックIHF世界最終予選出場権を獲得
3位 日 本(2勝2敗)
4位 カタール(1勝3敗)
5位 アラブ首長国連邦(4敗)


◆9月6日(木)

クウェート(KUW)   29 (17-12, 12-11) 23   カタール(QAT)
(4勝) (1勝3敗)
<戦況>
大会最終日第1試合、北京オリンピック出場を決めたクウェートと、4位が確定したカタールの試合は、カタールのスローオフで始まった。
両チームともシュート、パスなどのミスが多い立ち上がりの中、カタール8番アドサリが3本連続でサイドシュートを決めて2−3となったところで、クウェートは早くもチームタイムアウトを取る。その後3連続速攻で5−4と逆転するが、シュートミスも多い。カタールはミスをついていきたいところだが、大事なところで退場が相次ぎ、差を拡げられる。25分過ぎクウェートは、9番アルカレフにGKのユニフォームを着せ7人攻撃を試みる。結局17−12とクウェートリードで前半終了。カタールは8つの退場が響いた。
後半立ち上がり、カタールは積極的なDFからリズムをつかみ、5分には18−17と1点差まで詰め寄る。その後点を取り合い何度か1点差までなるが、逆転までは至らない。15分過ぎにクウェートは4番アルゾアビの7mTから次々得点し25分には28−22と抜け出した。最終的に29−23でクウェートが勝利し、全勝で優勝を果たしたが、終盤両チーム退場が連続すると、選手同士が小競り合いをするなど、後味の悪い試合になった。

   

韓 国(KOR)   30 (15-12, 15-13) 25   日 本(JPN)
(3勝1敗) (2勝2敗)
<戦況>
大会最終日、両チーム共にオリンピックのIHF世界最終予選を賭けての戦いである。サポーターの応援にも熱が入る。審判はドイツのペア。日本のスローオフから試合開始。韓国が7番チョンのミドルシュートで先制するが、日本はすかさず5番末松のサイドシュートで取り返す。その後も点を取り合い前半5分で3−3。しかし、日本は中盤から韓国の高めの3:2:1DFを攻めあぐみ、5分間得点をすることができない。それに対し韓国はベテラン13番尹、7番チョンの活躍で4連続得点し9−5と差を拡げる。たまらず日本がタイムアウト。その後、日本はキャプテン中川を投入して流れを変え、20分7番宮アの2連続得点で10−8と2点差まで追い上げる。24分過ぎ日本が7MTを決め、11−10と1点差に迫ったところで、今度は韓国がタイムアウトを取り、再び流れが韓国へと傾き15−12と韓国リードで前半が終了。
後半に入り韓国が7番チョンのサイドシュートで先制。しかし、日本は、再三のピンチをGK16番高木のナイスセーブでしのぎ、7番宮アのミドルシュート、20番門山、5番末松の速攻で3連取し16−15と1点差に迫る。その後一進一退の展開となり日本は、10分過ぎ11番中川、20番門山の連続得点でついに18−18の同点に追いつき場内が沸き上がる。13分過ぎ韓国が9番朴、14番趙の連続得点で2点差となるも、日本は4番前田、7番宮アが得点し追いすがる。しかし、15分過ぎから13番尹が大爆発し7連続得点で日本を突き放しにかかる。日本も20分過ぎタイムアウトを取り、懸命のDFから少ないチャンスを20番門山、18番山口が決めるが力及ばず30−25で敗れ、北京への夢が断たれた。
最後まで強敵韓国を苦しめた日本のファイティングスピリットに、場内をブルー一色に染めたサポーターから惜しみない拍手が送られた。ファイナルゲームにふさわしい今大会のベストゲームであった。





◆9月5日(水)

韓 国(KOR)   35 (18-10, 17-15) 25   アラブ首長国連邦(UAE)
(2勝1敗) (4敗)
<戦況>
大会4日目、今日勝って希望をつなげたい韓国と何とか1勝をものにしたいUAEの試合。審判はイランのペア。UAEのスローオフから試合開始。
共にディフェンスは6:0。UAEは早いボール回しから3番ラーシド゙、11番アルバルーシがカットインを狙う。対して韓国は11番呉、 14番趙がUAEのディフェンスの上から弾丸のようなショートを打ち抜く。前半10分韓国が7−3とリードしこのままいくかと思われたが、UAEは17分過ぎ速攻で3連取し10−8と2点差まで詰め寄る。しかし、自力に勝る韓国が速攻でジリジリと点差を広げ、終盤は韓国ペースとなり18−10で前半が終了する。
後半に入り韓国は若い7番鄭、ベテラン13番尹の活躍で得点を重ねる。一方UAEは運動量豊富な15番アルハーニが韓国をかき回し奮闘。終盤まで戦力を落とした韓国と互角の戦いを見せる。しかし、高さスピード共に上回る韓国がUAEを一蹴し、35−25で韓国が勝利を飾った。

   

日 本(JPN)   36 (21-12,15-13) 25    カタール(QAT)
(2勝1敗) (1勝2敗)
<戦況>
今日日本に勝つと優勝の可能性が残るカタールと、是が非でも今日・明日連勝し、北京オリンピックに夢をつなげたい日本の試合は、日本のスローオフで始まった。
カタールはツートップDFで日本のパスワークを乱そうとするが、日本は20番門山がカットインから7mTを誘い、これを2番豊田が決め先制。すぐ後9番永島、2番豊田と速攻で立ち上がり3連取し、主導権を握る。
カタールもバック、サイドと得点し10分で7−4と日本リード。10分過ぎカタールのDFに慣れた日本は、今大会好調の20番門山、4番前田のバックシュート、2番豊田のスカイプレーと得点を重ね、20分で14−8とリードを拡げる。両チーム警告、退場が相次ぐなか、2番豊田の速攻に対し、カタールGK1番アルバッハールが飛出し接触、これが失格となる。その後日本は7mT、カットインと着実に加点しリードする。終盤、両チームに退場が相次ぐ中、日本不利な場面でGK1番志水がナイスセーブ、21−12で前半終了し折り返す。
後半コートプレーヤー、日本4人、カタール5人でスタート。カタールは7番ガザールのバックシュートで先制するが、日本はサイドシュートなどで3連取。その後もどこからでも得点を重ねる。カタールも速攻、サイドシュートと追い上げるが、大事なところで退場が重なりペースに乗っていけない。終盤日本に疲れが見えたところを18番アリ、21番アルブーアイネンが連取するが、結局36-25で日本が明日に夢を繋いだ。両チーム合わせて、退場12人、失格2人と荒れた試合のなか、要所要所でメンバーを代え、ベンチ全員をコートに送り出したリマニッチ監督の采配が光った。






◆9月4日(火)

クウェート(KUW)   37 (17- 8, 20-18) 26   アラブ首長国連邦(UAE)
(3勝) (3敗)
<戦況>
大会4日目、昨日日本を下し勢いに乗るクウェートと、まだ勝ち星のないUAEの試合。クウェートのスローオフで試合は始まった。
UAEは3:2:1の高いディフェンスでプレスをかける。しかし、クウェートは13番アルマルズークのポストシュートで先制すると、ゲームの主導権を握り、前半10分5−1とUAEを引き離す。その後もクウェートは13番アルマルズーク、 7番アシャマリィの活躍で加点し、7−3とリードしたとこでUAEはタイムをとる。しかしUAEはゲームの流れを変えることができず、17分過ぎ20番アブダラがラフプレーで失格。その後もクウェートはUAEのミスからの速攻などで得点を重ね、17−8で前半を終了。
後半に入ってからもクウェートの勢いは止まらず、2分過ぎから5連続得点で23−9と差を広げ勝利を決定づける。しかし、UAEは、戦力を落としたクウェートに15番アルハーニの豊富な運動量と11番アルバルーシの活躍で最後まで粘りをみせた。
結局、高さとスピードに勝るクウェートが37−26で完勝した。





◆9月3日(月)

韓 国(KOR)   35 (19- 5, 16- 9) 14   カタール(QAT)
(1勝1敗) (1勝1敗)
<戦況>
大会3日目、クウェートとの初戦を落とし1日休養した韓国と、昨日UAEを破ったカタールの試合は、カタールのスローオフで始まった。
カタールは韓国の高い3:2:1DFに対して、なかなかシュートまでいけない。一方、韓国はカタールの6:0DFの上から18番白がミドルシュートで得点。優位に試合を進める韓国だが、9分で4−2と差は開いていかない。しかし、10分を過ぎたところから一向に攻め手を見出せないカタールのボールを奪い、3連続速攻、さらにミドルシュート、ポストシュートと得点を重ねた。20分過ぎには13−3と一方的な試合展開になり、結局19−5で前半を終了した。キャプテン・白のOF・DFにわたる活躍が光った。
後半に入り、カタールは韓国・白に対し高く厚いマーク。しかし韓国は運動量豊富なDFからの速攻で、4連続得点し、差を拡げた。カタールも後半に入りシュートチャンスをつくるものの、GK韓の好セーブに阻まれる。韓国は5分過ぎから白に変え若い11番オ、8番朴に変え9番朴、GK1番韓に変え16番姜と続けてメンバーチェンジ。カタールも10番アルモダディのスピードあるプレーで得点するが、差は縮まらない。終盤こそシュートミスが多かった韓国だが、35−14と大差で勝利を挙げた。速攻によって大量得点した韓国の運動量豊富なDF・スピードが目立った試合であった。

  

クウェート(KUW)   29 (15-15, 14-12) 27    日本(JPN)
(2勝) (1勝1敗)
<戦況>
大会3日目、共に1勝で迎えた2戦目、北京に向けて両チーム共に大事な一戦である。審判はイランのペアである。公平なジャッジを期待したい。
熱い声援の中、クウェートのスローオフで試合が開始。立ち上がりクウェートが7番アシャマリィのサイド上がりからのミドルシュート、1番アルラジィディのミドルシュートで2点連取。しかし、日本は20番門山、17番香川のミドルシュートで取り返し同点にする。その後日本は7番宮アのスピードある速攻、カットイン、20番門山の3連続得点などで得点を重ねるが、クウェートは7番アシャマリィのサイドシュート、13番アルマルズークのミドルシュートがよく決まり、手に汗握る一進一退の攻防が続く。日本は20分に9番永島が退場になり流れがクウェートに傾きかけるが、16番GK高木の好セーブがチームを助け、2番豊田の活躍で追いすがり15−15の同点で前半戦を終了する。
後半に入りクウェートは4連続得点で日本を突き放し19−15とリード。後半6分、日本は20番門山のミドルで反撃を開始する。しかし、11分過ぎ9番永島がまさかの失格となる。日本はキャプテン11番中川を投入し流れを引き戻し、8番東の2連取で後半14分過ぎに21−22の1点差に迫る。しかし、クウェートは20番アシャマリ、5番アルモテェリィの活躍で、追いすがる日本を突き放す。残り6分、5番末松の速攻で1点差に迫り、観客の熱気も最高潮となる。ところがクウェートは粘り強いボール回しからの20番アシャマリのミドル2本と5番アルモテェリィのミドルで3連取し、粘る日本を再度突き放す。日本はラスト1分、退場で2人少なくなったクウェートにオールコートマンツーで2点を返すが、結局27−29で惜しくも大切な一戦を落とした。
 





◆9月2日(日)

カタール(QAT)   33 (16-15, 17-13) 28   アラブ首長国連邦(UAE)
(1勝) (2敗)
<戦況>
北京オリンピックアジア予選2日目。カタールにとっては初戦である、UAEvsカタールはUAEのスローオフで始まった。
バックからシュートを狙うUAEに対し、ポジションチェンジからポスト、フォーメーションと対称的な立ち上がり。両チームともシュートミス、バイオレーションからターンオーバーが多い試合展開。7分過ぎカタールの速攻に対してUAE15番アルハーニがファール、これが失格となる。しかしUAEは速攻、サイドシュートなどで2連取、3連取と続き、15分には10−7と主導権を握ったかのように見えた。その後カタールは相手のミスをつき、速攻などで3連取を2回、23分過ぎには11−13と逆転。その後点を取り合うが、29分過ぎカタール25番アルハジャリが速攻の腕を引っ掛け失格。16−15、カタール1点リードで前半終了。両チームあわせて失格2名、退場5名と荒れた展開であった。
 後半カタールは、コート上2人少ない苦しい立ち上がり。UAEはその隙を突き、速攻などで5分には19−17と逆転に成功。その後は両チームとも決め手を欠くなかで、一進一退の攻防が続き、19分には25−25の同点。そんな中、カタールはUAE17番アル ビールシを厚くマークして、シュートミスを誘い、21分過ぎから4連取。膠着した展開から抜け出した。その後も得点を重ね、33−28で逃げ切った。





◆9月1日(土)

クウェート(KUW)   28 (15- 6, 13-14) 20   韓 国(KOR)
(1勝) (1敗)
<戦況>
北京オリンピック出場をかけた男子アジア予選のオープニングゲームは、韓国vsクウェート戦、クウェートのスローオフで幕を開けた。
韓国の3:2:1DFを攻めあぐむクウェートだったが、序盤、韓国は8番朴が不可解な判定で退場、またラインクロスなどがあり、クウェートは10分で6−0とリードする。韓国も我慢を重ねながら18番白のバックシュートなどで3点を返すが、クウェートもポジションチェンジからポストシュートで得点を重ねる。韓国は前半、ハンドボールをさせてもらえず、6−15と大きなビハインドで折り返した。
会場全体の応援を受けながら後半に賭ける韓国だが、クウェートの速攻、ステップシュートなどで、後半開始10分には10−20とリードを拡げられる。10分すぎシュートを決めた韓国8番朴の退場をめぐって韓国ベンチが激しく抗議するも、判定は変わらず2連取される。韓国は激しいDFをさせてもらえず、得点しても取られ、なかなか差はつまらない。クウェートの退場時にノーマークをはずすなどミスも重なり、また最後に13番尹が失格をうけ、結局20−28で韓国は緒戦を落とした。
ハンドボールの醍醐味、激しさ、面白さが感じられなかった後味の悪いオープニングゲームであった。

  
  

日 本(JPN)   33 (18-13,15-15) 28    アラブ首長国連邦(UAE)
(1勝) (1敗)
<戦況>
日本の開幕ゲームはUAEとの一戦。スカイホールの観客席はジャパンブルーで一色、日本への大応援のなか、UAEのスローオフで試合は始まった。先取点は、開始1分、GK坪根の好セーブから日本が速攻をかけ、20番門山がカットインで決めた。UAEは、17番香川をトップにおく日本の5−1DFを攻めあぐねるが、17番ワヒードの連続得点などで、8分過ぎには3−4と日本をリードする。日本は11分過ぎにエース・7番宮アを投入、固い守りから、4番前田、20番門山、7番宮アが連続得点し逆転に成功。その後、宮アの得点・アシストで得点を重ねる日本に対し、17番ワヒードのロングシュートでUAEも迫ってくる。23分過ぎ、GK高木の好セーブから、5番末松、20番門山が速攻で連続得点し、15−10と5点差をつける。UAEは25番アブダラのポストシュートなどで追い上げるが、29分2番豊田が7MTを決め、前半を18−13と、日本リードで終える。
後半は8分までに24−17と点差を広げ、日本が完全に主導権を握ったようにみえた。しかし、10分過ぎから11番中川、8番東が立て続けに退場、後半16分にはUAE11番シーハブのロングシュートが決まり、26−23と日本は3点差にまで迫られた。ここから日本は2番豊田の活躍、UAEは17番ワヒードの得点で一進一退の攻防を繰り広げる。残り5分を切り、3番下川の速攻に対し、UAE25番アブダラがコンタクトし、失格。この7MTを8番東が決め、31−27。その後、5番末松の速攻、18番山口のポストシュートと3点連取し試合を決めた。日本は勝利をあげ、北京オリンピック出場に一歩前進した。


 

 





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