< 4th Asian Men's Youth Handball Championship >

(Qualification for Men's Youth World Championship , Argentina 2011)

<<第4回男子ユースアジア選手権 >>

< 戦 評 >  

7/4(日)   7/6(火)   7/8(木)   7/10(土)   7/12(月)   7/14(水


■7/14(水)7-8位決定戦  
  日本(A-4位) 31 (16-15, 15-12) 27 チャイニーズタイペイ(B-4位)
     <戦評>
 日本の最終戦は7-8位決定戦、対チャイニーズタイペイ。驚異的な粘りをみせた韓国戦の勢いを最終戦でもみせたい日本のスターティングメンバーは、久保、平子、森田、鈴木、元木、杉本、GK村上。韓国戦同様、6−0DFでのぞんだ。開始早々日本は、森田のサイド、元木のロングシュート等で先制するが、タイペイのアグレッシブな3−3DFを攻めきれず、ミスからの速攻で失点が続き苦しい展開となる。10分5−4。20分12−10。タイムアウトをとり流れをかえ、平子、元木の連打で突き放すも、またミスが続き15−15と追いつかれる。なんとか元木がPTをねじ込むが前半を16−15と思うような展開にならず折り返す。
 ハーフタイムに残り30分の戦術を徹底しのぞむ日本。東江のポストで始まり、上野の1:1でPTを誘い元木が確実に決める。これで流れにのり、平子と久保の連打で12分24−18と引き離す。しかし、タイペイもアグレッシブなDF、両バックプレーヤーの切れのあるロングシュートで20分24−23と1点差にせまられる。ここで、日本は後半から出場したGK加藤が好セーブを連発し危機を乗り越え、オフェンスでは上野のカットイン、そして27分試合を決定づけるシュートを内海がねじこみ、31−27でタイムアップとなった。中東、韓国とは異なるハンドボールをするタイペイに苦しんだが、チーム一丸となり60分間戦い、最終戦を勝利につなげた

<個人得点>
元木9,久保8,平子4,森田3,上野・東江2,鈴木・内海・杉本1

 

■7/12(月)予選リーグ5戦目  
  日本(2勝2敗1分) 30 (12-15, 18-15) 30 韓国(3勝1敗1分)
     <戦評>
 予選リーグ最終戦。2勝2敗でむかえた日本の対戦相手は韓国。この試合で12点差で勝てば準決勝進出の僅かな可能性にかけ、日本はチーム一丸決死の覚悟で試合にのぞんだ。スターティングメンバーは、久保、平子、森田、鈴木、元木、杉本、GK村上。これまでの試合はすべて3−2−1DFでのぞんだが、この試合は6−0DFでカットイン、ポストプレイを徹底して守り、ロングシュートで勝負する戦術でのぞむ。その戦術が功を奏し、ロングシュートを村上が好セーブを連発する。が、日本もノーマークシュートを相手GKに阻まれ得点が伸びず、10分で4−4。その後、平子の1:1で相手退場を誘い、流れをつかみ、元木のカットイン、杉本、久保のミドル等で加点するが、要所でシュートミスからの速攻を押え切れず、前半を12−15で折り返す。
 ハーフタイムのロッカールーム、パラレルの速攻ではなくクロスを織り交ぜた追いかけの速攻を出すこと、ノーマークシュートは上に打つ、1点の意味とは点を取り、戻って相手攻撃をフリースローで遮断して1点、攻撃ではポジショニングの徹底、そして何よりも日本で応援して下さっている方々に力を与えられるようなハートで臨むことを確認し、闘争心を剥き出しにして後半戦に入る。なんとか追いつき追い越したい日本だが、イージーミスを確実に得点され6点差となった時点でタイムアウト。ここから日本は確認事項を徹底し、東江のロングシュート、久保のステップ・7mスロー等で粘るものの15分、20−26と苦しい展開が続く。が、日本はここから残り15分最大の集中力を発揮する。体を張ってルーズボールを取り、村上のスーパーセーブ、杉本のサイド、鈴木のポスト、東江のサイド等、そしてエース元木がフル代表の選手らしいインターセプトからの速攻を気迫でねじ込み、29分15秒30−30の同点に追いつく。そして最後のDFを全員で守り切り、同点で試合終了となった。韓国には昨夏のユースオリンピック予選決勝で大差をつけられたものの1年後の大会でここまで粘り強く戦えるようになったことは自信となったはずである。特に後半の残り15分、韓国を上回る体力と気力を持って戦える集団に成長したことは評価できる。しかしながら1点でも勝ちたかったと悔し涙を目にためるスタッフ・選手が印象に残った。
 予選リーグ2勝2敗1分で終わり4位。7〜8位決定戦でチャイニーズタイペイとの対戦となった。体格では他国にかなり劣るものの体力では負けられないと1年間に渡り強化してきたチームの精神的な軸を持って最終戦に臨みたい。

<個人得点>
久保7,元木6,鈴木・杉本・東江4,堤・平子2,森田1

 


■7/10(土)予選リーグ4戦目  
  日本(2勝2敗) 36 (18- 8, 18- 4) 12 レバノン(4敗)
     <戦評>
 予選リーグ1勝2敗でむかえた第4戦は、ここまで全敗のレバノン。今日、1試合目に韓国がカタールに敗れたため、日本も準決勝進出の可能性が残る。日本のスターティングメンバーは久保、東江、玉城、鈴木、堤、元木、GK加藤。
 立ち上がり日本は3−2−1DFでレバノンバックプレーヤーに徹底してプレッシャーをかけるが、シュートを確実に決めることができないで、10分5−5と苦しい展開となる。しかし、ここから鈴木サイド、東江カットイン、久保ロングを含む7連取で12−5(20分)としゲームの主導権をとる。その後も安定したDF、攻撃では森田、久保、元木のロングで加点し前半を18−8で折り返す。
 準決勝進出の可能性を高めるため少しでも、点差を開きたい日本は後半立ち上がり一気にスパートをかける。東江、久保、元木、上野、杉本、平子の6連取で5分24−8。しかしここからシュートミスが続く。DFは継続して安定しGK加藤、途中出場の村上が好セーブをみせ失点が最小におさえるが、得点が伸びない状況が続き20分28−12。ここで流れをかえるためにタイムアウトをとる。ここから残り10分失点を0に、オフェンスでは、堤、内海の速攻、そして松本のポストで36−12で勝利をおさめた。
予選リーグ最終戦、韓国に勝てるよう全力をつくしたい。

<個人得点>
元木10,久保7,堤・東江4,上野・内海2,松本・鈴木・谷之木・森田・杉本・玉城・平子1

 

■7/8(木)予選リーグ3戦目  
  日本(1勝2敗) 34 (15-10, 19- 8) 18 イラク(3敗)
     <戦評>
 2連敗のスタートとなった日本の第3戦はイラク。イラクは前節でカタールと接戦し、勢いにのっている。これ以上負けられない日本は背水の陣で試合にのぞんだ。
 プレッシャーからか日本はかたい入り。5分で1−2と先行される。久保、谷之木の速攻で逆転するもなかなか流れにのれず、18分7−6。しかし、ここで流れを変えるために投入した平子、上野が1:1からのカットイン、ロングシュートと2人で6点を決める活躍で突き放し、前半を15−10で折り返す。
 ハーフタイムで再度「やるべきこと」の徹底をはかった日本は、後半早々、久保・杉本の7mスローで一気に流れをつかむ。センターバックに入った森田を中心に気を抜くことのないDF、そして加藤・村上の両GKのスーパーセーブで失点を最小限に。オフェンスでは、森田・杉本のサイドシュート、内海のロングシュートで加点し、34−18で予選リーグ初勝利を飾った。途中出場の上野、平子、内海の活躍、そして同じく途中出場のGK村上の一気に流れをよせる3連続セーブが初勝利へと導いた。

<個人得点>
元木・久保・平子6,上野・谷之木・杉本3,堤・森田・内海2,鈴木1

 

■7/6(火)予選リーグ2戦目  
  イラン(2勝)  34 (16-20, 18-13) 33 日本(2敗)
     <戦評>
初戦敗戦のスタートとなった日本は、準決勝進出に向け絶対に落とせない2戦目。スタートは、左サイド鈴木、右サイド堤、ポスト玉城、センター久保、レフトバック東江、ライトバック元木。
 日本は開始15秒、フォーメーションから久保のカットインで先制。その後も、東江のステップシュート、鈴木のスカイ、サイド、GK加藤の好セーブ等で流れをつかみ10分で6−2とする。イランも1m95のレフトバックを中心に1:1で日本DFに圧力をかける。警告3枚が早々に出されるが、その後は速いカバーリングでしのぎ、前半を20−16で折り返す。
後半に入ると日本の勢いは加速。東江のロング、堤のサイド、玉城のポスト・速攻、元木の7mスロー、久保のステップ、GK佐々木の7mスロー阻止等、一気に流れをつかみ10分27−20と突き放す。しかし、イランも体格をいかした執拗な1:1で日本の退場者を誘う。日本は退場者を出しながらも要所はしめ、残り10分31−27と4点リードする。しかしここから、イランは開き直った思い切りのいいシュートを連発。逆に日本は勝負を決めるシュートをことごとくGKに阻止され、7分間で6連続失点、31−33とされる。その後、お互い1点ずつ追加し、久保が角度のないステップシュートをねじ込み1点差とする。残り30秒でイランのオフェンスをしのぎ、最後の速攻で同点のチャンスにかけるが得点することができず試合終了となった。
 体格差の大きい相手に対し日本は機動力をフルにいかし、速いパスと適確なポジショニングでシュートチャンスを量産したが、最後の1本を決めることができず、悔しい敗戦となった。

<個人得点>
元木8,久保7,堤・鈴木・東江5,玉城3

 

■7/4(日)予選リーグ1戦目  
  カタール(1勝)  34 (18-11, 16-13) 24 日本(1敗)
     <戦評>
ユースアジア選手権予選リーグ初戦はカタール。カタールとは昨年のユースオリンピック予選で10点差以上で勝利をおさめているが、その時のチームとは大きく変え(主力の多くをロシア、シリア、クウェートから帰化)、1m90〜2m級の選手を揃えていた。日本はその大型選手に対し高めの3−2−1DFでプレッシャーをかける。トップDFの玉城がアグレッシブにコンタクトにいくが1m95のポストプレイヤーを守れず失点が続く。日本も大型6−0DFの間から久保や元木のステップシュートで得点を重ね、15分7−7とする。が、ここからミスからの速攻での失点、堤の退場が重なり連続失点し前半を11−18で折り返す。
後半に入ってもポストプレイヤーを中心に攻撃するカタールに対し苦戦し、流れを掴めないまま15分が過ぎ、15−25と試合を決定づけられる。ここから、元木のロングシュート、平子の速攻、上野のカットイン等で応戦し、DFでもより積極的にインターセプトをねらい粘るが、それまでの差を縮めることができず、24−34で試合終了となった。予選リーグ突破に向けて大切な初戦であり、昨年の試合から分析し対策をたてのぞんだが、大きく陣容をかえたカタールに対し対応できないまま終えることとなった。
この試合に現地日本人約20名の方々が応援にかけつけてくださった。

<個人得点>
元木8,上野・久保・平子3,堤・内海2,鈴木・谷之木・東江1

   


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